ADICは、ニカラグアの首都から約2時間の山間に位置する、コーヒー生産で非常に有名なマタガルパ市をオフィスがあります。マタガルパ県はニカラグアで2番目に人口が多く、約48万人の住む県であり、またマタガルパ県マタガルパ市も10万人以上の住民が住む大きな都市です。
ADICは、マタガルパ県マタガルパ市の内外で活動しています。ADICが活動する地域の生活は非常に厳しいものです。住民が生活の糧を得る手段は非常に限られており、農場労働者、コーヒー摘み労働者、コーヒー加工工場の労働者などとして、彼らが出来ることをして働いています。彼らの地域では、水道、下水設備、また場所によっては電気すらないなど、主要なインフラが欠如しています。道は舗装されておらず非常に悪い状態にあり、また多くの場所では道さえなく、ただ人が歩いた跡があるだけという状態です。森林伐採、土の浸食、そして水質汚染などの、地域に重大な影響を与えるこれらの環境問題のレベルは、ニカラグアではしばしば危機レベルにもなります。
これらの地域にとってのADICの活動は何を意味するのでしょうか。以前は、女性たちが非常に長い距離を歩いて汚染された川から水を運ばなければならなかったのが、現在は、屋根からの落水を集めた井戸で便利かつ安全な水を得ることが出来るようになりました。これらの地域の家庭では、二重底になったエコロジートイレから回収した排泄物を堆肥化し、し尿処理出来るようにしています。彼らは、以前標準以下のタイプのトイレしか持っていませんでした。家庭菜園と小型動物の飼育は、住民の食糧と栄養確保の可能性を高め、また卵、鶏肉、子豚などを販売することで副収入を得ることにもなります。荒れ果て乾燥した土地は、再植林によって、果物や日陰が作られる場所になり、その地域の生態系を回復しつつあります。ニカラグアにおける初等教育は無料ですが、多くの家庭では制服や学用品を買う余裕が無く、在籍しているのは学齢児童の約半数のみです。ADICの奨学金では、1地域ごとに約30人ずつ、最も経済的な援助を受ける必要のある児童が通学できるようにこれらの必需品を児童に供給しています。またADICは、奨学金を受け取る全ての学生が通学後に毎週4時間の補習授業をADICで受けることを奨学金を受ける条件としています。
この18年間の活動期間で、ADICはマタガルパの14の都市地区と副都市地区、またサン・ラモンとマタガルパの6農村地区で活動をし続け、24地区と地域社会との間に組織的な関係を築き続けてきました。現在、ADICは以下の地区で活動をしています。
- グアダルーペ上下地区(トイレ、水回収井戸、家庭菜園、地域組織化)
- テヘリーナ(トイレ、地域組織化、奨学金)
- ビラ・ココモ(地域委員会、水委員会、女性対象の小規模事業)
- パンカンサン(地域組織化)
- サン・ニコラス(奨学金、環境教育)
- ピエドラ・コロラダ(ピエドラ・コロラダ統合開発プロジェクト)
ADICは現在、政策による市民権擁護と以下の近隣地域でのプロジェクトを行っています。
- ワルテル・メンドーサ
- ドス・デ・マルソ
- エドュムンド・カステジョン
- エル・テュレ
- パンカサン
- ソル・マリア・ロメロ
- サンディーノ・ノルテ
- フアン・パブロⅡ
- エル・ポルベニール
- エル・ヌエボ・アマネセール
- ヤウレ・アバホ
- ADICベナンシア
- テヘリーナ
- グアダルーペ上下地区
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